痛み・機能を改善する際の考え方
こんにちは!
身体機能評価に基づいたパーソナルトレーニングで機能的で美しい身体を手に入れる
【パーソナルトレーニングスタジオ 銀座TRUE】 (www.kaatsu-true.jp/)
トレーナーの今井です。
ラグビーワールドカップは南アフリカの優勝で幕を閉じましたが、過去には南アフリカ国籍の黒人の大多数が相手チームを応援していた時代背景から考えると、本当に意義深い大会だったなと感じました(我らが日本の活躍はもちろんのこと!)。
さて、今回は痛みを有している方への改善アプローチの一例を、実際のお客様の例(70代・女性)を元にざっくりとお話しさせていただきます(お客様にご了承いただきました)。
約3ヶ月前に知り合いのトレーナーの方の紹介にて、ご体験いただきました。
8か月程前から、肩・腕が痛くて手を挙げることもままならない状態で、夜中も1時間毎に起きてしまうということで、病院や治療院等場所に行かれたとのことでした。股関節・膝関節にも痛みが有り、手をつかないと立てないという状態でしたが、こちらは2回のセッションで気になる程の痛みはなくなり、ご自宅でのセルフエクササイズ・ストレッチでどんどん改善されていったことと、痛みで眠れないということがご本人の精神にも大きな支障をきたしていました為、セッションは肩関節メインで実施しております。
結論としては、実際に痛みを起こしている結果因子・原因因子とも左右で異なり、動かす方向によって結果因子が両肩とも4~5つずつ判明した為、セッション内ではとにかく結果因子を取り除く(夜間痛を起こしている右肩から)ことで時間を使うという形で進めていきました(1時間以上かかる遠方からお越しいただいている+仕事をされている+予約枠の関係上から1時間/週1回という時間的制約上)。
初回の座位での静的姿勢
座位では、上半身が大分右側に傾いています。元来このような姿勢を無意識的に取り続ける+痛みを代償しているであろうこの状態では、肩甲骨の関節窩が下を向きすぎる為、効率が悪いばかりか、腕を挙げる時に上腕骨と肩甲骨がぶつかりやすくなるので、日常生活で腕を使用する度に組織に負担がかかり(実際に車の運転等行われます)、炎症・痛みを常に伴うと推測しました。実際に、痛みが起きている一番強い箇所は、肩関節の前上方組織でした。
外転拘縮時の肩甲骨の代償図 腕を挙げる際の肩甲骨の理想的な動き
肩関節前上方組織
上半身を正中近くに保ってもらい(それでも黄線に対して右にずれている程、体幹の位置取りは難しいです)腕を挙げると45°位までは何とか挙がり、期間的には急性期はとっくに過ぎ、肩甲上腕関節の拘縮はあるものの少しの動きは痛みなく出る為、拘縮を取り除くことを中心にセッションを進め、お客様には原因因子の一つである、体幹の不良姿勢を改善すべくホームエクササイズをお伝えさせていただきました。肩・肩甲帯周辺に関してはご自分で動かすと痛みが起きる為からの判断になります。
3週間後には、
まで挙上できるようになり、5~6回/日 程あった夜間痛が、今は0~1回/日 になり、以前よりも睡眠がしっかり確保できる為、身体の状態が良いと喜んでいただいております。このまま痛みがなくならないのではないかという不安感を取り除けてきたことも大きな効果になります。
また、体幹の姿勢が改善されることにより、膝・股関節への負担も減少されたと思われます(実際に立ち上がり時や歩行時の痛み・ふらつき等は皆無になられたと仰られています)。
黄線上に身体の中心が来るようになっているのがお分かりになると思われますが、ご自宅で毎日体幹を真っ直ぐにする動作を繰り返していただいたことから(本当によく頑張っていただきました!)、お客様の頑張りにより、動作時に肩関節にかかる負担が減少したことが大きな要因になったと考えております。
元々の姿勢は、拘縮+痛みを緩和させる為の防御的反応と思われますが、静的な場面ではストレス(牽引ストレス)が緩和されるのですが、動的な場面では上腕骨と肩甲骨の圧縮ストレスが生まれ炎症が起き続けるという負のサイクルが生まれてしまう為、非常にご本人も苦労されたと思います。
痛みが緩和してきた為、現在は、肩関節・肩甲帯周辺の組織に対してより機能が高まるようなアプローチをご自宅でも行っていただいております。
今回のケースのように改善の際のアプローチの順序は、様々な事柄を加味しながら頭を悩ませながら行う必要があります+正解はお客様の身体の状態になります為、常に学びながら+経験値を積みあがていくことが大切だなと強く感じています。
では、また次回まで。
今井
新規ご体験希望の方はコチラまで↓↓↓ご連絡をいただきますと幸いです。
~「銀座 TRUE」~
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mail:info@kaatsu-true.jp
tel:03-6226-2808
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